Q.

利益を得るために販売するなどしなければ、著作権者の了解を得る必要はないと考えてよいですか。

 著作権の汎用的な質問  | 関連用語: 著作権の制限

A.

著作権法により著作権の制限が定められている場合を除き、営利・非営利は関係なく、著作権のある著作物を利用する場合は著作権者の了解が必要です。なお、著作権の制限の例としては、私的使用のための複製(第30条)、非営利・無料・無報酬の上演、演奏、上映等(第38条)などの規定があります。

関連する質問

非営利、無料かつ無報酬であれば、著作物を自由に演奏や上映などができるという規定が著作権法にありますが、この規定は、著作物をインターネットで送信する場合にも適用されますか。
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用語の説明

著作権の制限
著作物を複製、上演・演奏、公衆送信等の方法により利用する場合、その都度著作権者から了解を得ることが原則となります。

しかし、この原則をいかなる場合にも当てはめることは、文化的所産である著作物の公正で円滑な利用を妨げることとなり、ひいては、文化の発展に寄与することを目的とする著作権制度の趣旨に反することにもなりかねません。そこで、著作権法では、一定の例外的な場合に限り、著作権者の権利を法律上制限して著作権者の了解を得ることなく、著作物を利用できることとする例外ルールを定めており、それを著作権の制限といっています。例えば、「私的使用のための複製」、「教科書等への掲載」、「図書館等における複製」、「営利を目的としない上演等」、「引用」などがあります。

ただし、こうした例外は著作権者の権利を不当に害することのないよう、また、あくまでも「例外」の措置であるので、その条件を厳格に運用する必要があります。