Q.

私は点字ボランティア活動をしていますが、小説を点字にすることは自由にできるのですか。

 文章の著作権  | 関連用語: 点字による複製等

A.

営利・非営利を問わず、誰でも著作権者の了解なしに、公表された著作物を点字にすることができます。

このような取り扱いは、視覚障害者の福祉を増進するためであり、また点字を読める人はごく少ないので、大幅な自由利用が認められています(第37条)。なお、外国語で書かれた作品でも邦訳して点字で複製することが許されます(第49条)。また、点訳を点字データに変換し、電子媒体に記録させたり、公衆送信することも著作権者の了解は必要ありません(第37条第2項)。

関連する質問

点字図書館や点字ボランティアを組織化して、小説等を点字データに変換し、それを蓄積した上で、インターネットを通じて相互に配信するネットワーク作りを計画していますが、著作権の問題はあるでしょうか。
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用語の説明

点字による複製等
著作権の制限規定の一つです(第37条)。公表された著作物について、点字による複製は著作権者の了解を得ることなく行えます(第37条第1項)。また、公表された著作物を、点字データによって、フロッピーディスク等の記録媒体に保存したり、インターネット等で送信することについても、著作権者の了解なしに行うことができます(第37条第2項)。