Q.

地元の名所旧跡や祭を取り上げた放送番組を録画し、市役所のロビーで再生したいのですが、著作権の問題はありますか。

 映像の著作権  | 関連用語: 複製権

A.

一般に放送した放送局、番組製作者などの関係権利者の了解が必要です。

著作権法上、放送を行った放送局は著作者隣接権(複製権)を、事前に放送番組を制作しておいたのであれば番組製作者は著作権(複製権)を、番組の中で音楽が使われたり、踊り等が演じられたりすると音楽の著作権者は著作権(複製権)、演技者(実演家)は著作隣接権(複製権)を有しています(第21条、第91条、第98条)ので、これらの関係権利者の了解が必要になります。なお、本当は放送番組の企画の段階から放送局と話をして、放送番組を制作する際に関係権利者の了解を得ておくのが一番簡単です。そうでない場合は、とりあえず番組を放送した放送局に相談してください。

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用語の説明

複製権
手書き、印刷、写真撮影、複写、録音、録画、パソコンのハードディスクやサーバーへの蓄積など、どのような方法であれ、著作物を「形のある物に再製する」(コピーする) ことに関する権利で、すべての著作物を対象とする最も基本的な権利です。「生」のものを録音・録画・筆記するようなことも含まれます(第21条)。

なお、脚本等の演劇用の著作物の場合は、それが上演・放送されたものを録音・録画することも、複製に当たります。

また、建築の著作物に関しては、その「図面」に従って建築物を作ることも、複製に当たります (建築に関する図面自体は、「図形の著作物」として保護されます)。