Q.

点字図書館ですが、視覚障害者のために市販の文芸書の拡大図書を作ることを考えていますが、著作権の問題はありますか。

 文章の著作権  | 関連用語: 教科用拡大図書等の作成のための複製 点字による複製等

A.

著作権者の了解は必要ありません。

障害者福祉の観点から、従来より著作物の点字による複製(第37条第1項)、点字データのデータベースへの蓄積及び送信(同条第2項)などについては、著作権者の了解なしにできることになっていましたが、平成22年1月より、拡大図書の作成も可能になりました(同条第3項)。

関連する質問

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用語の説明

教科用拡大図書等の作成のための複製
著作権の制限規定の一つです(第33条の2)。弱視の児童又は生徒のために、既存の検定教科書の文字や図形を拡大して、いわゆる「拡大教科書」を作成するために複製する場合の例外です。

【条件】
ア 教科書に掲載された著作物であること
イ 弱視等の児童生徒用であること
ウ 教科書の「全部」又は「相当部分」を複製する場合は、教科書発行者に通知すること。なお、「営利目的」の作成の場合は、文化庁長官が定める「補償金」を著作権者に支払うこと
エ 変形又は翻案も可
オ 「出所の明示」が必要(第48条)
点字による複製等
著作権の制限規定の一つです(第37条)。公表された著作物について、点字による複製は著作権者の了解を得ることなく行えます(第37条第1項)。また、公表された著作物を、点字データによって、フロッピーディスク等の記録媒体に保存したり、インターネット等で送信することについても、著作権者の了解なしに行うことができます(第37条第2項)。