著作物を暗号化するのは、著作物の翻訳に該当するのですか。
著作権の汎用的な質問 | 関連用語: 二次的著作物の創作権 複製 翻訳権
一般に二次的著作物を創作する行為である翻訳には該当しないと考えられます。
著作物の暗号化、点字化、符号化などは、単に表現方式を変えただけであり、例えば英語の小説を翻訳して日本語の小説にする場合のように翻訳者の創作行為が介在するわけではありません(第27条)。したがって、質問の場合は、著作物の複製に過ぎないと考えられます(第2条第1項第15号、第21条)。
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用語の説明
- 二次的著作物の創作権
- ある著作物(原著作物)を、翻訳したり、編曲したり、映画化したり、表現形式を変更したりする等して創作された著作物を二次的著作物と呼びます(第2条第1項第11号)。このように二次的著作物を創作する権利のことを、二次的著作物の創作権(第27条)といい、原作の著作権者の了解がないと二次的著作物は作れないことになっています。なお、この権利は、翻訳権、編曲権、変形権(例えば平面的な著作物を立体的な著作物にすること)、翻案権(脚色化、映画化等)からなっています。
- 複製
- 印刷、写真、複写、録音、録画その他の方法により有形的に再製することを言います(第2条第1項第15号)。また、次に掲げるものについては、それぞれ次に掲げる行為を含みます。
[1]脚本その他これに類する演劇用の著作物・・・当該著作物の上演、放送又は有線放送を録音し、又は録画すること。
[2]建築の著作物・・・建築に関する図面に従って建築物を完成すること。 - 翻訳権
- 二次的著作物の創作権(第27条)の一つです。この権利は、ある著作物に創作性を加えて別の著作物を作る権利のことをいいますが、その行為の中で、ある言語で作成された著作物を別の言語で表現することに関する権利を翻訳権といいます。