利用許諾契約の相手方が本当に著作権を持っているかどうかを確認するには、どうすればいいのでしょうか。
著作権の汎用的な質問 | 関連用語: 著作権の取得 登録制度
著作権は著作物を創作した時点で自動的に発生するものですから、著作権者の名義を公証する公的な制度はありません。しかし、実務的には契約書に著作権を有していることの保証条項を置いたり、他人から著作権を譲りうけた場合は、譲渡証書の提示を求めたり、対抗要件の登録が行われていることを確認したりすることにより、利用者側の危険負担を少しでも少なくするような工夫をしているのが現状です。
関連する質問
用語の説明
- 著作権の取得
- 「著作者人格権」と「著作権(財産権)」は、著作物が創作された時点で「自動的」に付与されます。したがって、権利を得るための登録などの手続は、一切必要ありません (無方式主義 (第17条第2項))。
- 登録制度
- 著作権は著作物を創作した時点で自動的に発生し、その取得のためになんら手続を必要としません。この点が、登録することによって初めて権利が発生する「特許権」や「実用新案権」などと異なる点です。
著作権法上の登録制度は、権利取得のためのものではなく、著作物に係る法律事実を公示する、或いは、著作権、出版権又は著作隣接権について、権利の移転、質権の設定等の権利変動があった場合の取引の安全を確保するための制度です。
著作権法では次のような登録制度を設けています。
[1]実名の登録(著作物、第75条)
[2]第一発行(公表)年月日の登録(著作物、第76条)
[3]創作年月日の登録(プログラムの著作物、第76条の2)
[4]著作権又は著作隣接権の移転等の登録(第77条、第104条)
[5]出版権の設定等の登録(法第88条)
登録申請は、文化庁著作権課にて受け付けています。なお、プログラムの著作物については、(財)ソフトウェア情報センター(SOFTIC)にて受け付けています。