今から80年前に作成された未公表の会社名義の報告書があるのですが、この報告書に歴史的価値があるということで、平成16年(2003年)6月に初めて刊行されました.この報告書の著作権はいつまで存続しますか。
文章の著作権 | 関連用語: 団体名義の著作物の保護期間 保護期間の計算方法
現在著作権は消滅しています。
団体名義の著作物は、原則として公表後50年まで保護されるので、質問の場合、一見保護されているように見えますが、未公表が長く続いたときは、創作後50年で著作権が消滅することになっています(第53条)。したがって、この場合は80年間未公表の期間が続いたので著作権は消滅しています。
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用語の説明
- 団体名義の著作物の保護期間
- 著作権の保護期間は、原則として著作者の死後50年までですが、死後起算が出来ない又は不適当な著作物については、公表後起算になっています。団体名義の著作物というのは、法人が著作者かどうかにかかわらず、著作者名義が団体名義であるものをいいますが、外形的には著作者が団体であることから死後起算にはなじまないので、公表後50年まで保護されることになっています(第53条)。なお、創作後50年以内に公表されなかったときは、創作後50年となっています。
- 保護期間の計算方法
- 計算方法を簡単にするため、すべての期間は、死亡、公表、創作した年の「翌年の1月1日」から起算します(第57条)。 例えば、手塚治虫さんの著作物は、手塚さんが平成元年 (1989年) に亡くなられましたから、1989に50を加えた2039年の12月31日まで保護されることになります。なお、著作隣接権の場合も同様です。