Q.

アクセサリーのデザインは著作物ですか。

 芸術作品の著作権  | 関連用語: 応用美術の保護

A.

一般にアクセサリーのデザインは、著作物ではなく著作権法の適用はないと考えられます。

著作権法では、「この法律にいう「美術の著作物」には、美術工芸品を含むものとする。」との定義規定があります(第2条第2項)。現行の著作権法では、絵画や彫刻のような観賞用の美術作品は保護するが、鑑賞用でない実用品(そのひな型を含む)は意匠法による保護に委ね著作権法では保護しないという基本的考え方を持ちつつ、実用品であっても一品制作の美的創作性を備えた工芸品であれば例外的に美術の著作物として著作権法の保護を認めるという体系になっております。例えばデザイナーの名前を付した一品制作のアクセサリーは、美術工芸品と考えられるものもあるとは思いますが、アクセサリーのデザインは、一般的には実用品のひな型と考えられるため著作権法の適用はないと思われます。

関連する質問

自動車メーカーが売り出しているファミリーカーのデザインは著作物ですか。
あるデザイン会社にイメージキャラクターを描いてもらい著作権の譲渡契約を締結したのですが、別の会社から著作権侵害と言われました。調べたところデザイン会社が著作権を二重に譲渡していたようですが、私には著作権はないのですか。
非営利、無料かつ無報酬であれば、著作物を自由に演奏や上映などができるという規定が著作権法にありますが、この規定は、著作物をインターネットで送信する場合にも適用されますか。
ある作品に著作権があるかないかを知るにはどのようにしたらよいのですか。
生徒がインターネットから印刷した絵やデザインを使って発表資料や作品を作る場合、著作権の問題はありますか。
コンピュータプログラムは著作物ですか。
日本国民の著作物を著作権条約に入っている国で保護する場合、どの国の法律が適用されるのですか。この場合、我が国では違法だが当該外国では適法であるということはあり得るのですか。
着物の柄である染織図案は著作物ですか。
映画DVDに施されているコピーガードシステムを解除する機器を製造・販売している業者には罰則の適用があるのですか。そのような機器を輸入したり、保管している業者はどうですか。
幼児の書いた絵は著作物ですか。

用語の説明

応用美術の保護
応用美術という用語は、一般に[1]装具品や壁掛け、壷のような実用品として製作される美術作品、[2]家具に施された彫刻等実用品と結合している美的な創作物、[3]染織図案等量産される実用品の模様やひな型として利用するための美術的な創作物、を指すものとして用いられています。応用美術も美的な創作物であるという点では、絵画や彫刻などの純粋美術と変わりありませんが、著作権法では、美術の著作物には、「美術工芸品を含むものとする」との規定を置き、応用美術のうち美術工芸品(壺、茶碗、刀剣等の観賞用の一品制作品)が保護の対象になることを明らかにしています(第2条第2項)。したがって、応用美術については、必ずしも著作権法による保護の範囲は明確ではありませんが、最近の判例では、美術工芸品に限らず、鑑賞的色彩の強いものについて、著作権法上の保護を認める傾向にあります。