好きなドラマを帰宅してからゆっくり見るために、タイマー予約で放送時に録画しておく場合、著作権の問題はありますか。
テレビドラマを自分が後で見るために録画することは、「私的使用のための複製」に該当し、著作権者及び著作隣接権者の了解なしに行うことができます。
放送されたドラマの複製については、本来、放送を行っている放送事業者の複製権のみならず、番組製作者(著作権法上通常は映画製作者)の複製権、また、ドラマ(映画の著作物)の中で利用される小説、脚本、音楽、美術、写真等の著作物、更には実演(俳優の演技等)、レコード(主題歌等でレコード原盤を使っている場合)など多様な関係権利者の了解が必要です(第21条、第91条、第96条、第98条、第100条の2)。なお、主としてデジタル形式で著作物の複製を行うことを目的とする録画機器(DVDレコーダー等)及び録画媒体(DVDーR等)を使い、私的使用のために複製する場合は、映画、放送番組等の映像ソフトにかかる著作権者及び著作隣接権者に一定の補償金を支払う必要がありますが、この補償金は録画機器や録画媒体の販売価格に含まれており、補償金の管理団体を通じて、権利者に分配されています(第30条)。